メーカー「MVアグスタ」の特徴
MVアグスタはイタリア発のバイクメーカーですが、現在の若いライダーで知っている人はそれほど多くないのではないかと思います。
まずMVアグスタの歴史をざっと紹介していくと、創業のきっかけは第二次世界大戦よりも以前の1923年、イタリアの貴族アグスタ伯爵家のジョバンニ・アグスタが航空会社を作ったことによります。
当時は航空機産業が盛んであったためですが、そこでエンジン製造の技術を習得することにより1943年に小型バイクであるモペッドを製造します。
しかし1945年に第二次世界大戦が終戦となると、イタリアは敗戦国となったことにより国内での航空産業が禁止されてしまいます。
そこで当時より行っていた小型バイクの製造の方を本格的に行うようになり、「MVアグスタ」という名称を使用しはじめます。
1940年以降はバイクのロードレースに参戦をするようになり、50~70年代までの間に合計3000回を超える優勝をするという高い実績を挙げます。
しかしながらオートバイの製造に非常に力を注いでいた2代目社長であるドメニコ氏が1971年に死去することで、弟であるコラード・アグスタが事業を継承しオートバイレースからの撤退を決めます。
再び社業として航空機産業へと舵を切り直し、コラード社長はオートバイ部門およびレース部門を解体すると宣言したことで一旦はMVアグスタという名前は消えることになります。
そんな幻のバイクメーカーとなっていたMVアグスタでしたが1997年になり、かつての名車を復活させようということから再びバイク産業を開始します。
1999年にカジバが資本参加をすることでブランドが復活しましたが、それはあくまでもブランド名を引き継いだということで製造ラインや経営母体はいぜんのMVアグスタとは全く別物でした。
一旦は復活をしたかのように見えたのですが業績不振によりBMWやハーレーダビッドソンに事業が売却ということになり、最終的に2010年にオーナー一族のもとへと戻ってきます。
ところが2016年には多額の事業負債のため倒産処理手続となっていることから、今後どのように「MVアグスタ」が継続するのかしないのかは不透明な状況となっています。
MVアグスタの代表車種
ここ20年ほどの間の経営者のドタバタ劇はあるものの、70年代に世界中を魅了したMVアグスタというブランド力はまだまだ多くの人の記憶に残っています。
最も有名な車種として「F4」「F3」といったシリーズがあり、これらはいずれも「走る宝石」というキャッチフレーズのもと、日本を始め多くの国で愛されています。
イタリア製のバイクに共通しているデザイン性の高さは健在であり、本格的なレースに耐えられる仕様とともにスーパースポーツバイクの中では現在も人気の高い車種として流通しています。